本日ご紹介の1本はこちら!

 

「ポール・ジョン ピーテッド」

バーボン樽熟成 熟成期間7年 55.5%

 

著名なウイスキー評論家であるジム・マーレィ氏が執筆する「ウイスキーバイブル」の2018年度版にて

96点という超高得点を獲得

 

こちらは日本ではあまり耳にする機会の無い、

インドのシングルモルトウイスキーです。

 

ポール・ジョンウイスキーはインドの西海岸、ゴア州にあるジョン蒸留所で造られています。

ジョン蒸留所は1992年に設立され、インドの経済成長と共にその後の10年間で瞬く間に世界的な酒造会社へと成長した蒸留所です。

 

ウイスキーの定義は国によって様々ですが、

インドの法律によるインディアン・シングルモルトの定義は

 

大麦麦芽(モルト)を使うこと

ポットスチル(銅製の単式蒸留器)を用い蒸留すること

 

の2点で、熟成に関しては1年以上と定められています。

(スコッチウイスキーは樽での熟成期間が3年以上と定められている)

 

製造方法はスコッチウイスキー(スコットランドのウイスキー)に倣い本格的な製法での製造。

 

特徴的なのは原料である大麦麦芽がスコッチウイスキーやアイリッシュウイスキー、ジャパニーズウイスキーで使用されている一般的な二条大麦の麦芽ではなく、インド産の六条大麦100%使用しているところです。

 

六条大麦は二条大麦と比べるとウイスキーの生産性が低いので現在では使用されることが少ないのですが、

こちらは六条大麦を使用することでよりオイリーな酒質を生み出すことに成功しています。

 

またピーテッド麦芽に関しては、スコットランドからアイラのピート(泥炭)とスコットランド本土のアバディーン州の二つのピートを輸入し、それを麦芽に焚き込んで使用しています。

 

蒸留所が建立するゴア州は、インド南部、熱帯付近のアラビア海の沿岸に位置し、年中高温多湿な熱帯性気候に属しています。

ゴア州の気温は、5月で平均最高気温は33度となり、日によっては35度を超えることも。

雨期は6月前半からから始まり、6月から8月までは月間降水量が500ミリメートル以上の大量の雨が降り気温が下がります。

この熱帯特有の気候によってウイスキーの熟成が非常に早く進み、樽の中で非常に短期間で成熟したウイスキーへと変化していきます。

 

こちらのポール・ジョン ピーテッドは熟成期間7年

一見短く感じますが、上記のように熟成が非常に早く進むのと、エンジェルスシェア(熟成期間中に蒸発して失われてしまう原酒のこと)が非常に多い(8%~10%)ので

7年という熟成期間が限界だそうです。

 

非常に丁寧に作られているのか、原酒の品質が非常に高い。

 

聞けばインド人の仕事の緻密さは日本人より優れていると感じる時もあるそうです。

 

丁寧に作られている高品質な原酒だからこそ美味しい

それを感じさせてくれる一本です。

 

今やウイスキーの価格は高騰し、同じピーティーなアイラモルトウイスキーの20年熟成前後のカスクストレングス(樽出度数)の商品だとBARでの提供価格は軽く2000円を超えてしまいます

こちらは同じ熟成感を味わえながらも、価格がアイラモルトウイスキーのそれよりリーズナブル

 

是非お試し頂きたい一本です。

 

12月4日に日本での販売が開始されたばかりのウイスキー

 

スタッフイチ押しです!