本日ご紹介するお酒は

Tanqueray No.10  /  タンカレーナンバーテン

(英国産ロンドドライジン) 47.3%

です。

 

タンカレーの歴史が始まったのは1830年、ロンドンのブルームスバリーの蒸留所から始まりました。

「タンカレー」という名前は創業者の【チャールズ・タンカレー】氏から由来。

 

同氏は20歳の頃「今までにない高品質のジンを創る」という信念のもと、開発に没頭し1830年に完成したものが【タンカレー・ロンドンドライジン】だとされています。

 

タンカレーを作り続け38年、チャールズ・タンカレー氏は58歳の若さで亡くなってしまいました。

 

その後、チャールズ・タンカレー氏の息子である【チャールズ・ウォー・タンカレー】氏が蒸留所とそのジンのレシピ、製法を引き継ぎ現在まで作り続けられています。

 

やがて、イギリスの有名なジン・ブランドであるゴードン社と出会い、1898年に買収される形で「タンカレー・ゴードン社」として生まれ変わり、増加してゆく競合ジンブランドの中を生き抜いてきました。

 

第2次世界大戦では蒸留所が破壊されてしまいます。

唯一、戦火を免れた一基の蒸留器は現在でも使用されており、「オールド・トム」という名で親しまれています。

 

1999年には、1839年当時のオリジナルレシピを再現し造られた「タンカレーマラッカ・ジン」がプレミア品として発売されました。

 

そして2000年、タンカレー社の伝統的なレシピを再現するため、現存している最古の蒸留器で、小型の単式蒸留器【Tiny Ten(タイニーテン)】を用い造られた【Tanqueray NO,10(タンカレーナンバーテン)】が発売されました。

(【Tiny Ten】という名前は創業してから10番目に造られた蒸留器のため、そう名付けられたそうです。)

 

タンカレーのボトル上部には赤い蝋封がデザインされており、これは品質を保証する証として刻印されています。

 

ボトルキャップには家紋であるパイナップルと2本の斧が描かれており、これはホスピタリティとぬくもりの意味を持つそうです。

 

タンカレー・ナンバーテンはフレッシュのグレープフルーツピール、ライム、オレンジピール、生のジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカの根、リコリスの根、カモミールなどを使用し、洗練されたすっきりとした味わいと、エレガントな香りを持つ【スーパープレミアムジン】です。

 

そのジンを造り上げる工程の特徴として、蒸留方法に特徴があります。

 

通常、ロンドンドライジンを蒸留する際には連続式蒸留器で2回蒸留することが一般的ですが、タンカレー・ナンバーテンは約400Lの小型の単式蒸留器を用いて作られます。

量より質を追求するため単式蒸留器を用い、時間と手間をかけてタンカレーは造り出されます。

 

タンカレーナンバーテンの蒸留方法は

①穀物を水と合わせ、そこに酵母を加え麦芽糖を作り、イーストを添加します。

②一段階目の蒸留、①を沸騰させ、蒸気でアルコール成分だけを取り出す。

③二段階目の蒸留、②に水を加え濃度を薄め蒸留する(これを精製と言います)。

④三段階目の蒸留、③を再び蒸気を用いて水分を飛ばし濃度を上げ、中性の穀物アルコールを作る(これを調整と言います)。

⑤四段階目の蒸留、④にボタニカルを加え気化させ香り付けをする。

 

通常ジンは品質を安定させるため複数の蒸留器を用いますが、タンカレーナンバーテンは今でも【Tiny Ten】のみを用いこれらの工程を経て造られています。

 

このように時間と手間をかけ、丁寧に作られた味は「ジンのロールス・ロイス」と呼ばれ、称賛されています。

 

ストレートでもカクテルでも十分にお楽しみいただける魅力があります

是非、お試しください