本日ご紹介するお酒は
「JADE TERMINUS OXYGENEE/ジェイド・テルミナス・オキシジェン)」
フランス産 アブサン 68%
こちらはフランスのCombier(コンビエ)蒸留所で造られているアブサンという種類のお酒です。
アブサンは、100年以上前にヨーロッパを中心に非常に人気のあったお酒で、ニガヨモギやアニス、フェンネルといった植物を主原料とした蒸留酒です。薬草(香草)からくる甘く爽やかな風味と、ニガヨモギのほんのりとした苦みがクセになる味わいです。
この「Terminus Oxygenee」はフランスのベルエポック期(19世紀末~第一次世界大戦、パリが繁栄した華やかな時代や文化を指す)にキューゼニア蒸留所で造られていた【OXYEGENEE】というお酒をオマージュして造られた商品です。
この【OXYGENEE】は「酸化熟成促進法」という当時では独特な手法を使って造られていました。
「酸化熟成促進法」の原理を簡単に説明しますと、密閉されたタンク(容器)にアブサンを入れ、そこに圧力ポンプで酸素を注入し強制的に酸化を進めていくという手法です。これによってお酒の熟成が進み、まろやかな味わいになるそうです。
現代ではその他にも熟成促進法が存在するのですが、19世紀末ではまだ科学の発展も現在ほどの水準には及ばなかったため、当時の蒸留技術者の経験や知識によってこの手法が生まれたそうです。
なぜ?「酸化熟成促進法」が生まれ、使用されたのかは諸説あります。
一つは19世紀末から20世紀初頭のころ、アブサンに含まれるツヨンという成分に幻覚作用があり危険なお酒なのではないかと疑問視され、その成分を酸化プロセスで抑えられるという説です。
(現在では科学技術の発展により成分分析などが容易にできるようになったことで、「どのぐらいの分量のツヨンが精神に影響を及ぼすか?」という研究結果を基にアブサンのツヨン含有量が定められています。近年WHOが同時にアブサンを100本飲まなければツヨンによる幻覚作用は起きないと発表したことで、たことで各国でアブサンが解禁されていき、現在では様々な国でアブサンを楽しむことが出来るようになっています。)
二つ目は、熟成に用いるスペースやコストの削減のために考えられたという説。
科学技術が発展し、情報が容易に手に入る現代とは違い、当時の技術者は創意工夫を重ねお酒を造っていたのでしょう。
19世紀に造られていたOXYGENEEと同じく、アルプスの麓で育った自然のニガヨモギを使用し、同じ製法で生まれたアブサン・ジェイド・テルミナス・オキシジェン
味わいは、口当たりはクリーミーで、アニスや微かにミント、ハーブ感、アブサン特有の苦みもあり複雑。余韻は強めに長く続きます
神々しいラベルデザインが格好良く特徴的です!
ぜひお試しください
大人の隠れ家 BAR DARK KNIGHT